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システム論的な発想がないと、目先の問題ばかりに気を取られ、当該政策の善し悪しだけに目が行きがちだ。
今回の教員定員の改善策についても、ぜひとも教員の養成や供給といった問題にまで論点を広げ、メスを入れてほしい。
教育制度のどこかを動かした時、その影響が別のところにどのように現れるか。
そのように考える発想が大事なのである。
国会での教育の論じ方について感じるもうひとつの問題点は、政策の有効性を、その実行過程や成果までを含めて検証しょうとする姿勢が弱い点にある。
とりわけ、教育問題の場合、個人の経験論や理念論に終始しやすいため、政策の実施過程についての丹念な調査に基づく検証や、政策の成果についての評価をふまえた国会論戦が行われにくい。
政策評価の経験やデータの蓄積があまりに少ないために、詰まるべき議論が詰まりきらないで終わるのである。
たとえば、ゆとり教育の政策評価について考えてみよう。
2001年1月5日付『Y売新聞』は、M部省が「ゆとり教育」の抜本的な見直しを行う旨発表したと報じた。
さらに1月13日の朝刊では、O野元之M部科学次官(当時)へのインタビュー記事を掲載し「『ゆとりが少し過度に強調されていると心配している。
基礎学力の向上をめざしていることを理解して欲しい』と述べた。
体験学習などを重視すると受け止められていた『ゆとり教育』の進め方を抜本的に見直す方針を認めたものだ」と追い撃ちをかけた。
一方、1月6日付の『A日新聞』は、M村信孝文相のインタビューをもとに、「ゆとり教育」堅持というM部省方針を報道している。
また、1月19日付の『N本教育新聞』は、先に紹介した1月5日付の『Y売新聞』の記事を念頭に置き、「『ゆとり教育、抜本見直し』報道を否定」という見出しで、M科省がゆとり教育の見直しを行うつもりがないと伝えている。
どの報道が正しいかは「藪の中」である。
ここには、これまでの教育政策の成果や問題点をきちんとおさえたうえで、今後の教育改革をどのように進めるべきかといった、基本路線をめぐる論点が現れている。
10年以上続いたゆとり教育の政策評価をしたうえで、その路線の継続か変更かを論じる必要がある。
日本社会の将来に多大な影響を及ぼす選択だけに、国会の場で是非とも詰めた議論をしてほしい問題である。
3番目の問題点は、具体的で、即効性と現実性と夢のある改善案が、あまり出ているようには見受けられない点である。
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